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【デベロッパー必見】元住友不動産の用地仕入れ担当が語る…ITを信じなかった用地マンが度肝を抜かれたAI技術とは?


目次[非表示]

  1. 1.自己紹介~住友不動産・野村不動産のデベロッパー時代について
  2. 2.用地仕入れ営業からトグルホールディングスグループへの転職後について
  3. 3.デベロッパーの業務生産性を爆上げする、つくるAIの製品について


こんにちは!つくるAI株式会社の福山です。
今回は、つくるAIのプロダクトセールスユニット長を務めることとなった新家 隆介(しんや りゅうすけ)さんに、これまでの不動産業界での経験とAI・ITを活用したDX化に携わってみての所感をお伺いしました。
中々AIやITの導入が難しく見える不動産業界において、元用地マンは何を感じながらDX化を推し進めてきたのでしょうか。


1.自己紹介~住友不動産・野村不動産のデベロッパー時代について



福山)略歴を教えてください。

新家)住友不動産時代は、新卒入社後、ビルのテナントリーシング、分譲マンションの営業、マンション用地の入札による仕入れと9か月の研修ローテーションをしたのち、建売住宅の部署に本配属されました。
その後分譲マンション用地の仕入における事業計画をする部署に異動になり、営業が取得してきた土地情報にボリュームチェック(以下「VC」)を入れたり、工事費を積算したり、開発後の売値を検討し、事業計画を経営会議に上程する、という仕事をしていました。次に、地権者直の用地仕入の部署に異動になって、街を歩いて謄本を上げて、地権者の方々に飛込営業をしていました。
最後に法定再開発の新規案件創出に携わったのち、野村不動産に転職しました。

野村不動産では、大企業の経営企画の方々などに企業の固定資産の活用戦略を提案するコンサルティング営業をしていました。
野村不動産を退職してからは、トグルホールディングス(※1)の不動産事業子会社であるフジケンホーム(現フジケン)に入社し、自己勘定投資による不動産開発をしていました。
しばらくしてたまたま機会があり、自ら手を挙げてトグルホールディングスのコーポレートユニット長に異動になり、上場準備やバックオフィスのマネジメントを経験してから、つくるAIのプロダクトセールスユニット長に就任する、という経歴です。

※1: つくるAIはトグルホールディングスグループの企業群のうちの1つです。

福山)AI・ITに対して、大手デベロッパーで働いている頃はどういう印象を抱いていましたか?

新家)ネガティブな印象は特にありませんでしたが、まったく縁がなかったですね。
特に当時の住友不動産はとてもアナログだったので、ITのことを考えることもなかったです。
住友不動産時代の代表的なエピソードとしては、今はどうか分からないですが、当時は机の上にも下にも紙の山が積んであって、その中で仕事してたんですよ。
上司への報告もすべて紙ですし、役員会議で物件情報の投資検討をするわけですが、ホワイトボードとA0(エーゼロ)という聞いたこともないサイズの紙芝居です。


福山)ものすごくアナログだったんですね…当時の業務の課題感はなんでしたか?

新家)分譲マンションの事業計画の部署で、営業が持ってきてくれた物件情報をひたすら検討していた時のことが記憶に残っていて、その時に設計士の方にやってもらっていたボリュームチェックが用地マンとしてのキャリアの中での課題として一番大きかったです。

投資検討に大事なボリュームチェックは、設計士しかできないわけです。
なので、他の人もボリュームを依頼していて、ボリュームチェック順番待ちが生じてしまうんです。
どんなに一生懸命設計の方々が頑張っても、1週間から2週間は待つしかないんですよね。
それで2週間待ってボリュームチェック終わってから事業計画書いて、それから地権者や売主に提案して…ってなるので提案まで時間がかかるし、どやされることもありました。


福山)そうだったんですね。それは確かに課題として大きそうです。解決方法はあったんですか?

新家)設計の皆さんと仲良くなることが一番の近道だったかもしれないですね(笑)。
飲み会にしれっと潜入して、翌朝に設計の部署に行って、「昨日ありがとうございました、楽しかったです。
もしよければこれ鳥かごだけでも先に入れてくれませんか…」みたいなことをしてました。


2.用地仕入れ営業からトグルホールディングスグループへの転職後について



福山)なるほど(笑)。
それ以外は解決の方法はなかったんですね…
そうするとかなりストレスはたまりそうですね。
少し質問が変わりますが、住友→野村のキャリアで10年近く不動産営業をしてらっしゃったと思うのですが、そんな中でなぜトグルホールディングスグループに来ることになったんですか?


新家)きっかけは代表の伊藤に会ったからなんですが、元々不動産業界に対するいろいろな思いがあったのも大きいですね。
不動産業界は情報の非対称性がえぐい業界なので、闇深いなっていうのはずっと思っていたんです。
この業界では、土地が売主から最終的な買主にたどり着くまでに複数の業者が関わっていて、業者みんなで情報の非対称性から生まれるアービトラージを分け合っています。
新築の分譲マンションですら、売主は買主に対して全住戸の価格を開示しなかったりして、顧客に提供する情報を絞って高く売ったりするんですよね。

そんな中で、野村不動産からの転職を検討していた頃に、たしか三井不動産が広告で全物件の価格表を買主に開示しているページを見たんです。
不動産業界は闇深いなと前々から思っていた私はそれに衝撃を受けて、これからは不動産業界でも情報の非対称性が無くなっていく時代がくるのかもしれない、とちょうど感じていました。
そこで偶然伊藤さんに出会って、不動産の資産価値の透明化に関して会話して感化されて入社した、という流れでした。

福山)そうなんですね。
ということは、なんとなく将来の不動産業界の行く先を見通していたとのことなので、弊社入社後もITやAIを使って不動産に関わることに特に違和感はなかったんですか?


新家)いや、そんなことはなかったですね。
AIとかITがどこまでやって、人間がどこまでやるのか、っていう人間とAIの境目みたいな議論があるじゃないですか。
もちろんきっかけがあって転職した訳ですが、とはいえ10年くらいアナログな世界で生きてきたので、AIとかITがどれだけ発達しても限界がある、特に用地仕入なんて最後はやっぱり義理人情みたいなところがある、デべのDX化は相当ハードルが高い、という気持ちはずっと根底にありましたね。
なので、働いていく中で「これもAIでできちゃうのかよ…」みたいに価値観が覆されていく感覚でした。


福山)確かに、ずっとアナログでやっていたものがデジタル化されると衝撃ですよね。具体的なエピソードだとかございますか?

新家)そうですね、トグルホールディングスグループのフジケン株式会社では地権者直の飛込営業をテクノロジーで効率化していますが、その事業立ち上げの時は衝撃を受けましたね。
元々住宅地図から適地ピックアップして、街歩いて、謄本あげて、ピンポンしてた身としては、さすがにしばらく買えないだろう、思っていたんですけど、やってみたら3か月で1筆買えたんです。
そのあとも立て続けに2案件、3案件と積みあがっていく。

「人間より精度は落ちるが圧倒的な数ができる」ということは大変なことだと衝撃を受けて、脳汁が出まくりでしたね。
他にも、システムの開発を進めていく中で、旗竿地が自動で検出できるようになったり、道路幅員が自動で分かるようになっていったりしたんです。
そういう情報は今まで役所に行ったり公図をまじまじと見て得ていたものなので、それが自動で分かるので、これはいくところまでいくなと。



3.デベロッパーの業務生産性を爆上げする、つくるAIの製品について

福山)そんなに感動的だったんですね。ということは、今提供しているVCライト(※2)やVCプロだとかも初めて見たときの衝撃は大きかったですか?

新家)そうですね、ちびりました。
「道路幅員とか旗竿地検出とかはできても、さすがにVCは無理でしょ」と思っていたんですが、リリース前のプロトタイプを見た段階で、「AIやITが、不動産売買の商流やスピード、業界構造を変えうる」と思いました。
特に必ず設計士に依頼せざるを得ない日影規制が考慮された消化容積が目の前で一瞬で作図されたので「これはヤバい、世界変わるな」と思いましたね。


※2: VCライトは9月中旬リリース予定のサービスです。
スマートフォンで簡単にボリュームチェックができるというものになります。

福山)そこまですごいのであれば、今提供しているつくるAIの製品が新家さんの用地マン時代に存在していたらどうだったのか気になります。
当時これらの製品を使っていたとしたらどう便利だったと思いますか?


新家)VCライトとか物件管理、VCプロだったら、日影規制の考慮がされてて、ざっくり食えるのどれくらいか分かるだけでもすごく助かりますね。
腕のある用地マンであれば概要書を見ればざっくり食える土地か食えない土地かくらいは判断できますが、やはり大量に、瞬時で、計算してくれる、ということがポイントですよね。
別に設計士レベルまでできなくてもいいので、日影規制も含めて大体の容積消化が分かるだけでもありがたいなと思います。

ボリュームを1週間2週間待って、そこから事業計画書いて提案して…みたいな流れだとか設計士の皆さんと飲みに行って仲良くなって早くボリューム入れてもらうということが無くなるのか、と思うとすごく楽です。
まぁそれはそれで楽しかったんですけどね笑

仲介をしていたとしても、自分たちがボリュームを入れるのにコストはかけられないので、まず仲のいいデベロッパーにボリューム入れてもらったりどれくらいで買えるか聞いたりしている状況があります。
仲介でもざっくりわかっちゃうって革命的ですよね。



福山)ありがとうございます。
最後にですが、このつくるAIのサービスで、不動産業界にどんな影響をもたらしていきたいと考えていますか?


新家)今は不動産業界のDXを進めているので、とにかく不動産業界の皆さんの生産性を爆上げしていけたらと思っています。

また、最終的には不動産の情報が透明化できたらいいなと思っています。
もしこれが達成されれば、売主も不動産の適正価格が分かるようになります。
そうすると、もちろん不動産業者自身が取れるアービトラージは減りはしますが、今自分が住んでいる家にマンションが建てられると思っている人は少ないはずなので、土地の価値を認識できる人が増えて、不動産市場への物件流入数が増えると思います。
​​​​​​​この状態を作れると、日本にとっても不動産業界にとってもいいと思っていて、今事業拡大に邁進しています。

福山)新家さん、ありがとうございました!

つくるAI株式会社 編集部
つくるAI株式会社 編集部
2024年7月、トグルホールディングス株式会社より分社化した「つくるAI株式会社」のメディア編集部。デベロッパー様が土地をもっと買えるようになり、売買仲介様の物件の価値の判断がより正確になるツールを提供しています。

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