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不動産業界のITツールが生まれるまで。開発者が語る、「つくるAI デベNAVI」誕生の秘話


目次[非表示]

  1. 1.自己紹介:営業職からエンジニアの転職、当社へのジョインについて
  2. 2.入社後:業務内容と物件管理への異動の説明
  3. 3.不動産業界について:商談に実際に出てみて、エンジニアとして感じたこと
  4. 4.物件管理について:今開発しているシステムの魅力を開発者が語る




こんにちは!つくるAIの福山です。
今回は、エンジニアで「つくるAI 物件管理」のプロダクトオーナーをしている山上さんに転職とシステムが生まれた経緯、不動産業界に対する印象まで幅広くお伺いして、深掘っていきます!
不動産業界の営業効率化に励むエンジニアは、何を思って仕事しているのでしょうか?

※「つくるAI 物件管理」は「つくるAI VCライト」とサービス統合し、物件検討を効率化するプラットフォーム「つくるAI デベNAVI」へと生まれ変わりました。


1.自己紹介:営業職からエンジニアの転職、当社へのジョインについて

福山:経歴を教えてください!

山上:新卒で株式会社リクルートに入社し、主要求人媒体の営業に従事していました。
元々システム開発には強い興味があり、社会人2年目でエンジニアに職種を変えて、ピクスタ株式会社でサーバーサイドおよびフロントエンドの開発に従事しました。

福山:営業職からエンジニアへの転職に不安はありませんでしたか?

山上:ありましたよ!新卒2年目でのキャリアチェンジ、「決断が早すぎるのではないか」とか「エンジニアとしてのキャリアが築けなかったらどうするのだ」とかたくさん不安ごとがありました。
しかし、システム開発に興味を持ちつつも、何もせずに時間が経ってしまうときっと後悔するだろうと思い、早い段階で挑戦することを選びました。
結果として、エンジニアとしてのキャリアを早期に築けたことは良い判断だったと考えています。

福山:トグルホールディングスへ転職するきっかけについて教えていただけますか?
※つくるAI株式会社は、トグルホールディングスのグループ会社です。

山上:社会的にインパクトがあるサービスを作りたいという思いがきっかけとして大きかったと思います。
不動産業界は市場規模が大きく、最初にCTOの久森さんから話を聞いた際にとてもワクワクしたことを覚えています。
前職で開発に関わっていたサービスは成熟度が高く、私が開発に関わる前から業界においてはかなりメジャーなサービスとなっていました。
大規模サービスの運用/開発を通じて経験を積む中で、さらに自分の力で大きな産業に向けてインパクトのあるサービスを創りたいという思いが、次第に強くなってきました。

そこで転職を検討するようになり、複数社選考に進んでいったのですが、その中でもトグルホールディングスが描く、不動産業界に改革をもたらしていくような夢の壮大さに特に魅力を感じました。
当社の3人目のエンジニアとして立ち上げにも携われる点に惹かれたのも相まって当社に入社することにした、というのが転職の経緯になります。


2.入社後:業務内容と物件管理への異動の説明

山上:2023年の10月に入社してから、今年の4月までの約半年間は社内の営業メンバーが使う自社営業ツールの開発に従事していました。
今年の5月からは「物件管理」のプロダクトオーナーとしてシステム改善全般に従事しています。
物件管理」は案件の検討精度と速度を上げるための不動産デベロッパー向けのシステムです。
案件の概要を登録するだけで案件の検討に必要な情報が自動で出力されるので迅速かつ正確な判断が可能となり、非常に有用なサービスだと考えています。



福山:物件管理に異動した理由を教えてください。

山上:5月中旬ごろから「物件管理」というシステムを作るという発表と、セールスリーダー選出のための自薦応募を受け付けるというアナウンスがありました。

一般的に成熟しているシステムでは、営業やエンジニアの仕事が明確に分業されていることが多いです。
私は大学生の頃から営業の仕事に従事していた経験があったので、立ち上げ段階のようなまだあまり職種ごとの仕事が分業されていない状況だと、より自分の強みを発揮できるのではないか?と考え、自薦で応募しました。

立ち上げ時期は自分自身もお客様にアポイントを取って訪問するという営業活動に大部分の時間を使い、その中で得た知見をエンジニアと話し合って実装を行っていました。
ものすごい勢いでシステムとチームが形になっていったことをよく覚えています。
システムの本当の立ち上げ時は自分が思っているよりもカオスさが強くて、毎日メンバーと夜遅くまで仮説検証を行っていましたね。

現在は、お客様からいただいた声や営業のメンバーの意見を参考に、どのような機能実装を行っていくべきかを決め、エンジニアとシステムを作っていくというのがメインの仕事となっています。
営業とエンジニアの両方のバックグラウンドがあるため、自身の強みを活かしながら働けていると思っています。



3.不動産業界について:商談に実際に出てみて、エンジニアとして感じたこと

福山:そうなんですね。
商談・営業に行くことも重視されていますが、不動産業界に初めて触れてみて、どんな業界だと思いましたか?


山上:想像していた営業のイメージとだいぶ違って単価が大きくて業務が複雑だな、と思いました。
お客様と話すうちに、不動産業界における営業は単価がすごく大きいので、仲介の場合は数百万、デベロッパーの場合は数億の粗利が契約1つで発生することを知りました。
不動産業界の営業は1つの契約で生み出せる額が大きい、ということを強く感じました。

また、営業や商談に同行してお客様と対峙してみて、デベロッパーの皆さんは土地をとても精査して営業をしてらっしゃることに気が付きました。
自分が想像していた以上に業務難易度は高く、普通の営業マンが仮に不動産業界に転職してきても簡単に成果を上げるのは難しいのではないかと思っています。
特に、業務プロセスの複雑さ、土地を目利きして投資判断することの難しさを鑑みるとデベロッパーでの仕入れ営業はもう専門職に近い業務だと感じていました。

福山:お客様と会話する中で、不動産業界におけるシステム利用について、何か感じたことはありましたか?


山上: 自分がシステムを開発するうえでの気づきがありました。
入社した当時は不動産のサービスと聞くと例えばSUUMOのようなポータルサイトのイメージしか持っておらず、不動産業界がどのように成り立っているのか、不動産業における課題とは何なのかがわかっていない状態でした。
ですが、お客様と話していくうちに「僕が何かシステムを作るとして、社会一般的な営業管理システムみたいなものは不動産業界の方々には好まれないのではないか」と感じるようになりました。

この経験があったからこそ、今開発している物件管理のような、素早く投資判断を行うことに軸足を置いたシステムを開発できているのだと感じます。
システムの機能開発をする際は、一般的に使いやすいシステムではなく、不動産業界の方々が使いやすい営業システムとは何か、を意識するように気を付けています。


4.物件管理について:今開発しているシステムの魅力を開発者が語る

福山:今開発されている、「物件管理」というシステムの魅力を教えてください。

山上:一番の魅力は、登録をするとその土地に対して案件として取り組む価値が分かることだと思っています。
先ほども申し上げましたが、そもそもデベロッパーにおける仕入れ営業は無数に土地情報があっても1件しか契約に繋がらないことがほとんどである、と理解しています。
そのため、いわゆる管理ツール的に土地情報を入力して一覧できるもの、というよりかはそれぞれの物件情報を素早く検討して、事業として組み立てるスピードを速くするイメージのものにしたいと考え、そのための機能を実装するようにしています。

具体的には、ボリュームチェック機能、周辺の賃料事例や区分/土地の成約情報表示機能、公示地価表示機能、地盤サポートマップと路線価マップへの遷移機能、ストリートビュー機能を搭載しています。
これらがあることで、サービス上でボリュームチェックから役調/現調、事例収集と、解体費と工事費の見積もり以外の部分が全て完了するようになっています。
複数のサイトやサービスを確認し、ウィンドウに無数にタブを並べて行き来して情報収集するのではなく、「物件管理」さえあれば、他のサービスやサイトがなくとも投資判断できるようにシステムを設計しています。



とはいえ、デベロッパーしか使えないのではなく、もちろん営業管理や物件情報の管理システムとして使うこともできるので、そちらの用途でご導入いただいているケースもあります。
例えば仲介業者の場合は物件情報や営業の管理をしつつ、物件概要書作成や営業先の選定のためにボリュームチェック機能を使う形になります。
仲介業者の場合は投資判断を行わないので、ボリュームチェックを行うことが基本的にありません。土地を売る営業先を特定することに一苦労することが多いため、そのサポートとしてこの物件管理をご活用いただけると思っています。


福山:今後、物件管理にどういう機能を実装したいですか?
あるいは、物件管理以外に作ってみたいプロダクトはありますか?


山上:デベロッパー目線では、一瞬で物件を買うか買わないか捌けるようになるものを作りたいと思っています。
今から話すのはこのシステムの最終形の話ではありますが、例えば、物件情報がメールで送られてきたら勝手にシステムに登録されていて、システムを開くと自社用にカスタマイズされた機能を使うと瞬間的にどの物件が没でどの物件が検討か判断できる、みたいなものにすることを考えています。

また、今はデベロッパーがユーザーに多いですが、最終的には物件を流通させる業者全員にお使いいただけるものを作りたいです。
​​​​​​​業界におけるインフラがつくるAIのシステムになると、物件の流通がもっと活性化していく世界ができていったら最高だなと考えています。

福山:山上さん、ありがとうございました!


つくるAI株式会社 編集部
つくるAI株式会社 編集部
2024年7月、トグルホールディングス株式会社より分社化した「つくるAI株式会社」のメディア編集部。デベロッパー様が土地をもっと買えるようになり、売買仲介様の物件の価値の判断がより正確になるツールを提供しています。

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