AIでボリュームチェックを高速化。8時間かかっていた土地の事業性判断を2時間に短縮し、月間40万円のコスト削減を実現した方法とは

RC造(鉄筋コンクリート造)の設計から施工までを一気通貫で手掛ける建設会社、株式会社めぐる。
同社のビジネスは、お客様であるデベロッパーや投資家から寄せられる土地の事業性に関しての相談から始まります。

その初期判断を基にお客様が土地の仕入れに成功して初めて、同社の施工案件として受注となります。
しかし、『つくるAI VCプロ』導入前はこの事業の起点となるボリュームチェック業務が、社内の設計士の工数を著しく圧迫していました。


自社だけでは膨大な依頼を捌ききれず、月に50万円もの費用をかけて業務を外注することもあったとのことです。
『つくるAI VCプロ』の導入は、この課題を解消し、ボリュームチェックと案件受注のプロセスをいかに変革したのでしょうか。

抱えていた課題

  • デベロッパー・投資家から持ち込まれる土地のボリュームチェックに、1件あたり8時間を要していた。

  • 捌き切れない案件のボリュームチェック外注で、多い月は50万円程度のコストが発生

  • お客様への回答スピードで案件の受注をロス

活用した機能

  • ボリュームチェック機能

実際の効果

  • ボリュームチェックの所要時間が8時間から2時間に

  • 外注コストを月平均で30〜40万円削減

  • 検討できる案件数が増加し、事業機会が拡大

8時間かかっていたボリュームチェック。設計工数の圧迫と外注コストが経営課題に

― 以前は、土地の事業性を判断する、ボリュームチェックの業務に、どのような課題がありましたか?

1番の課題は、業務にかかる時間と、それに伴うコストでした。
投資家の方やデベロッパー様からご相談いただく案件のボリュームチェックには、1件あたり平均して8時間ほどの時間がかかっていました。

当社の設計チームは少数精鋭ながら、常に30件ほどの実施案件も抱えています。
そのため、実施案件の進捗管理と並行して月に20〜30件発生する新規検討を行うことは、チームに大きな負荷をかけていました。

その結果、どうしても社内で対応しきれない案件については、外部の設計事務所に依頼せざるを得ません。
その外注費は1件5万円ほどかかるため、多い月には10件、総額50万円ものコストが、受注より前の営業段階で発生していたのです。

そして何より、これだけ時間とコストをかけても、検討した案件のうち本格的に事業化へ進み、受注に繋がるのは全体のわずか20%程度で、残りの多くはその段階で見送りになっていた、という点が大きな課題でした。

― ボリュームチェックの効率化以外に、事業上の課題となっていた部分はございますか?

はい。お客様への提案スピードそのものが、事業機会に直結する大きな課題でした。

私たちのビジネスは、お客様が土地を取得された後に、その建物の施工をご依頼いただくことで成立します。

しかし、特に都心部では土地取得の競争が激しく、条件の良い物件は情報が出てから数時間で買い手がついてしまいます。

この状況で、私たちのボリュームチェックに従来のように8時間ほど時間がかかってしまえば、お客様は購入のチャンスを逃してしまうこともあります。
それは同時に、私たちが将来的に受注できたはずの、大切な施工案件を失うことにも繋がります。

お客様の機会損失を防ぎ、ひいては受注したい案件を確実に受注するためにも、提案のスピードアップは常に最優先の課題として認識していました。

つくるAI VCプロとは

「つくるAI VCプロ」は、約15秒でAIが設計のたたき台となるボリューム図面を自動作成する、不動産開発・設計業界向けの革新的クラウドボリュームチェックツールです。

AIが15秒で敷地の図面たたき台を自動作図し、容積率最大化、階数・戸数計算、レンタブル比算出を行います。

お客様への一次回答は『つくるAI VCプロ』で代替。
ボリュームチェックの外注を80%削減し、所要時間を8時間→2時間に短縮。

― 『つくるAI VCプロ』の導入で、”目利き”のプロセスは具体的にどう変わりましたか?

土地案件が持ち込まれた際の対応が大きく変わりました。
これまでは設計士が1件1件手作業で対応していましたが、今では最初に『つくるAI VCプロ』で一次的なボリュームチェックと概算建築費の算出を行う、という流れが確立されています。

特に、従来は1件あたり8時間かかっていた斜線チェックや天空率の計算といった煩雑な作業をAIに任せられるようになったのが大きいですね。
その結果、1件あたり2時間ほどでお客様に提示できる精度の概算見積もりまで作成できるようになりました。

お客様への回答スピードが劇的に向上したことで、1件あたりに費やす時間が短縮され、これまで以上に多くの案件を検討できる体制が整っています。

元々捌き切れない依頼は外注してボリュームチェックしていましたが、その件数も20%程度に減少していて、月に30〜40万円のコスト削減につながっています。

嬉しいことに、このスピードアップは新たな案件の流入にも繋がっている実感があり、もし従来のやり方だったら、きっと取れなかったであろう案件の獲得にも繋がっています。

『つくるAI VCプロ』の導入は事業機会の拡大という点で、非常に大きな効果を感じています。

― 実際に施工費を見積もりするときにどのように使われていますか?

『つくるAI VCプロ』が出したプランを、私たちの施工費算出の”たたき台”として活用しています。

具体的には、出力された建物の形状や壁率などを確認し、当社で過去に施工した事例の経験値をもとに「この形状は施工難易度が高いから、標準の平米単価に少し上乗せしよう」といった判断を加えて見積もりを算出しています。

このプロセスによって、単なるボリュームだけでなく、リアルな施工費に基づいた、精度の高い事業性判断が可能になります。
この”精度の高い一次回答”を迅速にご提供できることが、パートナーである投資家の方やデベロッパー様の意思決定に大きく貢献できている点だと考えています。

デベロッパーや投資家でも、『つくるAI VCプロ』を使いこなすことで仕入れを効率化できる

― 御社の取り組みは、自社で設計・目利き機能を持つデベロッパーにとっても非常に参考になりそうですね。

そうですね。私たちのビジネスモデルは、土地の目利きから設計・施工までを一貫して手がける少し珍しい形ですが、結局のところ、初期の事業性判断に大きな工数がかかっている、という点は多くの会社で共通する課題なのではないでしょうか。

本来、私たちのような工務店がここまで上流の目利き業務に深く関わっているのは、そこに課題を感じているお客様が多いからだと思います。

もし、お客様側でAIなどを使って1次的な判断ができるようになれば、純粋に「話が早くなる」ので、お互いにとってメリットは大きいでしょうね。

私たちも、より施工や高度な設計に時間を割いていけますし、お客様の方でも仕入れの意思決定がしやすくなっていくと思います。
そのためのツールとして、『つくるAI VCプロ』は非常に有効だと感じています。

― 本日は貴重なお話をありがとうございました。

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